部長コメント

　当院の外科は大阪大学消化器外科（土岐 祐一郎教授、江口 英利教授）と大阪医科薬科大学一般・消化器外科（李 相雄教授）、大阪大学呼吸器外科（新谷康教授）の関連病院であり、両大学の外科領域専門研修プログラムの関連指導施設です。自ら外科を立ち上げた開設者の岡博史理事長は大阪大学外科学講座同窓会幹事と大阪医科薬科大学外科臨床教育教授を拝任しています。両大学から優秀な人材を派遣して頂き、外科医の教育・育成に力を入れ、人事交流を深めて大学病院と同様に地域の患者さんに高度な手術を提供できるよう努めています。　低侵襲手術として、腹腔鏡手術のみならずロボット支援（ダビンチXI）などの最新の医療機器も備え、大腸癌や胃癌の手術症例は府内のランキングでも上位に位置しています。

　現在、指導医と研修医を併せ11名の常勤医師で、消化器外科を中心に呼吸器外科、乳腺外科、一般外科などの診療に日夜あたっています。
　近年救急医療の崩壊が言われていますが、当院は急性腹症の搬送依頼を積極的に受け入れており、急性胆嚢炎・胆管炎症例、消化管穿孔、絞扼性イレウスなどの緊急を要する急性腹症症例に対し24時間体制で対応しております。
　手術症例数はここ数年全例で約1000例に上り、全身麻酔手術症例は例年800例を越えています。乳腺（乳癌、乳腺良性疾患）、呼吸器（肺癌、気胸）、消化器（消化器癌及び胆石、イレウスや腹膜炎などの腹部良性疾患、肛門疾患）、ヘルニアなど幅広い領域の外科手術に対応しています。
　高侵襲手術、高リスク症例、緊急手術などの術後管理に備えて６床のICU病床を有し、下部消化管穿孔などの重症例に対しては、透析科の協力のもとにPMX、CHDFなどの血液浄化療法を積極的に併用することにより救命率が向上しています。
　低侵襲・高精度を目的とした鏡視下手術にも積極的に取り組んでおり、3Dシステムや4Kシステムを取り入れた胸腔鏡下、腹腔鏡下手術は昨年一年間で597例施行しています。（詳細は別項手術実績を参照）
　2022年度より泌尿器科で開始した手術支援ロボット（da Vinci Xi®）による手術を、2023年度から消化器外科領域においても直腸癌に対して開始いたしました。今後は、胃癌などにも取り入れさらなる高精度な手術を目指していく予定です。　その一方で切除困難な肝・胆道・膵癌や、高度進行食道・胃・大腸癌に対しては、拡大手術や術前・術後に化学療法や放射線治療を組み込んだ集学的治療を行って予後改善に努めています。
　また、日常診療だけでなく、各学会の専門医・指導医の資格や指導施設認定を維持できるように各医員が学会・研究会活動にも励み、常にupdateを目指して最新医療の知識・技術導入も積極的に行っています。
　このように幅広い領域をカバーし、各疾患に対して常にハイレベルの治療を提供させていただくことで、皆様の信頼が得られるよう努力して参ります。

　血管外科は、腹部大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症のバイパス術や下肢静脈瘤の硬化療法などを行っていますが、より低侵襲を目指して循環器内科の血管内治療（IVR）とのハイブリッド手術も取り入れています。

　また、日常診療だけでなく、各学会の専門医・指導医の資格や指導施設認定を維持できるように各医員が学会・研究会活動にも励み、常にupdateを目指して最新医療の情報・技術導入も積極的に行っています。

　このように幅広い領域をカバーし、各疾患に対して常にハイレベルの治療を提供させて頂くことで、皆様の信頼が得られるよう努力して参ります。

対象疾患

疾患と治療

■胃癌治療方針

■大腸癌

■肝臓癌

■膵臓癌

■胆石治療

■乳癌

■痔の治療

■ヘルニア

手術実績

※表で示す癌とは悪性腫瘍の総称として、非上皮性悪性腫瘍や転移性も含みます。